soulsin-g(ソウルシンジ)
~HAKODATE ARTIST FILE vol.1~

函館のアーティストをご紹介する「HAKODATE ARTIST FILE」第一回目は、2021年4月11日に 3rdアルバム『Washi soul』をチャリティーアルバムとしてリリースしたsoulsin-gさんにオンライン形式でインタビューさせていただきました。
3rdアルバム『Washi soul』に込めた思い、soulsin-g Charity Action for Hakodateチャリティー活動、今後の音楽活動についてなどをお聞きしました。

soulsin-g プロフィール

改めてプロフィールをご紹介します。
soulsin-g(ソウルシンジ)
soulsinger + shinji(名前)= soulsin-g (ソウルシンジ)
函館在住シンガーソングライター。
函館を拠点として、札幌、東京などでのライブ活動(弾き語り、vocal)、音源制作(CD、配信)を行う。
生きることに正面から向き合った歌詞とソウルフルかつ伸びのあるボーカルが特徴。
2014年大門ジャズに出演を機に弾き語り活動を開始し市内を中心に多数のライブへ出演。
2017年に1st mini album「Life is...」をリリース。活動の枠を道内へも拡大。
翌年「Shalala」がNCV函館「NCVニュースウィークリー」エンディングで採用。 東京で初ライブを行うなど、道外での活動もスタートする。
2019年より自身が出会ったミュージシャンを函館に広める活動の一環として「Live in Hakodate」をスタート。
同年2nd album「My soulS」をリリース。「ファイター」がラジオNIKKEI「おとなのバンド大賞」にて優秀賞受賞。
2020年よりYouTubeの動画配信など新たなメディアを取り入れた活動を開始し、2021年には初のインスタライブを行う。
2021年1月「月は何も言わない(feat.Kenji Jammer)」がラジオNIKKEI「おとなのバンド大賞」にて審査員特別賞(元オフコース清水仁賞)を受賞。 4月11日には3rd album「Washi soul」をチャリティーアルバムとしてリリース予定。
函館のライブハウス、飲食店等への支援アクションsoulsin-g Charity Action for Hakodateを立ち上げる。 https://www.soulsin-g.com/biography Soulsin-g Biographyより抜粋

函館から世界に発信!3rd Album「Washi soul」

「Washi soul」アルバムジャケット

2021年4月11日リリースの3rd Album「Washi soul」
soulsin-gさんのウェブサイトでは「Washi soul」の魅力を余すことなく紹介されています。
3rd album「Washi soul」 | soulsin-g homepage

3rd album「Washi soul」 | soulsin-g homepage

函館在住シンガーソングライター ソウルシンジ soulsin-g

おんまちではニューアルバムの命名秘話、制作時の心境、チャリティーアルバムとしてリリースすることへの思いなどをうかがいました。

タイトル命名秘話

「Washi soul」の「Washi」とは皆さん何を表現していると感じたでしょうか?
管理人は「自分」を意味する「ワシ」なのかな?と思っていたんですが、soulsin-gさんのウェブサイトを拝見して「和紙」からきていると知り、「和」を想像させる言葉が数ある中で「和紙」を選んだのは何か特別な思いがあるのかうかがいました。
このアルバムタイトルは、The Beatlesの「Rubber soul」をヒントにしています。
ローリングストーンズが本場のブルーズマンから「プラスティックソウル(まがい物のソウル)だ」と揶揄されたことを受け、ポールが「じゃあ俺らはゴムにしよう」と名付けた、というような話があります。
日本人の私も本物のSoul musicを歌えるはずがなく「プラスティック、ゴムと来て日本独自のものと言えば・・・和紙!」というアイディアでした。
当初は「Japanese Paper Soul」を検討していたのですが、今回サポートして頂いたロンドン在住ギタリストの鈴木賢司さん(以下KENJIさん)より「Japanese Paperだと日本の新聞と理解される可能性があり、そもそも和紙は世界共通語だよ」というアドバイスを頂きました。
インパクトもあるし一度聞いたら忘れないタイトルだろうと思い「Washi soul」に決めました。
和紙はとても味わいがあってCoolです。
世界的ギタリストKENJIさんのギターに乗せて日本人soulsin-gなりの独自のソウルを世界に発信!というコンセプトが徐々に形成されました。
最終的に「和」のコンセプトがジャケットや一部のサウンドに影響しています。「Washi soul」は国内より国外を意識して命名したものと言えます。ホームページでも英語の解説文を入れているのはそのためです。

夢と希望を与えてくれた奇跡のアルバム

soulsin-gさん自身”コロナ禍だからこそ出来た奇跡的なアルバム”と語る「Washi soul」
ロンドン在住の世界的ギタリストKENJIさんからのバックアップを受けながらの制作はまさに刺激的で夢のような時間だったのではないでしょうか?制作秘話をうかがいました。
今回のKENJIさんとの一連の作業は、私自身の音楽そしてコロナ禍で生きることに対する大きなモチベーションを与えてくれました。
1年前にコロナの感染拡大が始まりすべてのライブ活動の中止を決定した際にはメンタル的に大きな落ち込みがありました。
また、私は医療機関に勤務しており仕事においてのストレスも当初はかなり大きなものでした。
そのような状況でKENJIさんとの創作活動は私に生きる希望、音楽に対する夢を与えてくれました。
1年間が経過し「Washi soul」が完成したことで自分自身の成長を実感できています。KENJIさんには自分の人生に大きな影響を与えて頂き感謝してもしきれない気持ちでいっぱいです。
実はKENJIさんと直接お会いしたことは数回しかなく、じっくりとお話したことも無いなかで作業が始まりました。文字だけでのやりとりは時にニュアンスが伝わりづらいこともあるのですが、KENJIさんはとても紳士的でこんな私にもお気遣いをして頂き、スムーズに作業を進めることが出来ました。
音楽家としてだけでなく人間的にも大変尊敬をしています。
ギタリストKENJIさんからsoulsin-gさんへのメッセージ

soulsin-gさん自身が音楽の神様から奇跡を引き寄せたのかも知れませんね。

チャリティーアルバムとして発信

実は今回のニューアルバムはチャリティーアルバムとしてのリリースなんです。
思い切った決断をされた経緯をうかがいました。
コロナの蔓延が予想以上に続き1年経過した今も終息していません。
経済が停滞しあらゆる業態に大きな影響が出ています。
観光都市である函館においては観光業、宿泊業、飲食業、食材の生産者、卸売業、交通業はもちろんのこと、ライブハウスやイベント業者、音響業者などへの影響など挙げればキリがありません。
そのような状況で「Washi soul」が完成しました。
渾身のアルバムをたくさんの方々に聴いていただきたいという気持ちの反面、果たして世間がこんな状況で「自分の音楽を聴いてほしい!」という一方的な要望だけで良いのだろうか?という疑問が沸いててきました。
社会のためにもなり自分の音楽を聴いてもらう方法はないだろうかと考えていたときに、函館の蝮野 潤二さんによる【 Hometown HAKODATE 】という活動をお見受けしました。
【 Hometown HAKODATE 】は「ライブハウス支援」のために函館で活動するミュージシャンのコンピレーションアルバムを作成し収益を全額寄付するというものでした。
この活動に感銘を受け早速、蝮野さんに連絡をとりご挨拶をしたうえで自分なりのアイディアを加えて「Charity Action For Hakodate」の企画を詰めていきました。
KENJIさんからも主旨にご賛同いただきチャリティアルバムとしてリリースすることが決まりました。
このアクションにはお金もかかっているのは事実ですが、それ以上に意味のあるものが生まれると信じています。
【 Hometown HAKODATE 】の活動は2021年も活動をされる予定で、私もぜひアルバムに参加させて頂きたいと思っています(新曲を制作中)。

soulsin-g Charity Action for Hakodate

とある日のライブの様子

チャリティーアルバムリリースを機にスタートした「soulsin-g Charity Action for Hakodate」。
函館だけではなく道内でも展開されています。
この活動は「Washi Soul」の通販サイトなどでの売り上げは函館の音楽文化発展のために全額使用、市内各所のお店での売り上げは全額お店に寄付というものです。
正直中々できることではありません。この活動について詳しくうかがいました。

「支援」と「聴く」をつなげたい

この活動の目的は2つあります。
まずはコロナ禍で大変な状況にあるライブハウスや飲食店等への支援アクションであること、そしてもうひとつは「Washi soul」を1人でも多くの方に聴いてほしいということです。
世界的なギタリストであるKENJIさんのバックアップを受け1年という期間をかけて制作した奇跡的なアルバムは、聴いてもらってやっと完成します。 しかしコロナ禍においてはライブ活動も出来ず歌を伝える機会が失われ、同時にライブ会場となってきたライブハウスや飲食店等も先の見えない苦境に立たされている。
このような状況のなかでも「Washi soul」をきいてもらえて、ライブハウスや飲食店等の支援につながる何かを出来ないかと考えました。
それが、この「Washi soul」を使った支援アクションです。
ぜひこの活動を多くの方に知って頂き、ライブハウスや飲食店の支援とこのアルバムを聴いて頂くことに繋がればと願っています。

どこでもステージ!だからこそ地域に少しでも元気を届けたい!

soulsin-gさんのホームページでは「Charity Action for Hakodate」に参加してる店舗を全店確認することができます。
参加店は、シネマアイリスやお寿司屋さん、蕎麦屋さんなど実に多種多様な業種が参加しています。
支援アクションは主に業種を絞ったものが多い中、業種の垣根を越えての取り組みとしたのはどんな理由があったかうかがいました。
地域の音楽文化を活気づけるには地域経済や市民の活動に活気が無ければなりません。
イベントが増えればミュージシャンの出演機会が増えますし、個人の収入が増えればライブを観に行ったりCDを購入することも増えます。
私は弾き語りのライブがメインなので、ライブハウスだけでなくカフェなどで歌うことも多く、地域のどのような場所もステージになり得ます。よって、今回のチャリティはライブハウス等に限らずコロナで困っている業態に少しでも多くお役に立てないかということを考えて企画しました。そしてKENJIさんと制作した記念すべき「Washi soul」を出来るだけ多くの人に知ってもらえないかと考えました。
シネマアイリスさんに行ったときに「Washi soul」を目にして、これがシネマアイリスさんの支援にもなると分かれば聴いて頂けるチャンスは広がります。また家に帰ってからそのCDを聴いて時を過ごす、そうなればとても素敵だと思います。
「Washi soul」をきっかけとして、地域が少しでも元気になってくれればという願いです。

自分でできることを最大限の熱量でやる

函館市内だけでも30店舗以上が参加する「Charity Action for Hakodate」スタッフやチームを持たず、soulsin-gさん自ら一人での活動と聞き、さらに驚きました。
音源制作、プロモーション、企画すべて1人でやっています。4月に30店舗へ「Washi soul」配送しましたが、こちらも自分1人で行いました。熱量が無ければ店舗の皆さんや地域の皆さんにも想いは伝わりません。
まずは自分で出来ることを精一杯頑張りたいと思います。

これからの活動

soulsin-gさんの制作機材の一部

昨年3月下旬からすべてのライブの中止を決定しアルバム制作専念に気持ちを切り替えたというsoulsin-gさん。
大きな葛藤との闘い、モチベーション維持との闘いが今でも続いているのではないかと思います。この時期を乗り越えて今後の活動はどのように展開していきたいと思っているかうかがいました。
コロナの終息まではまだ時間がかかりそうです。ライブ活動の再開については、野外ライブなど出演するうえで日常生活とリスクがほぼ変わらないような条件であれば、歌うことも検討していきたいと思っています。
「Washi soul」が完成したばかりではありますが「楽曲を作り作品にしていく」という活動を継続したいと思います。次のアルバムの構想も浮かんでいます。
まだまだ自分の音楽に満足をしていませんし、もっと良い曲を作れると信じて活動しています。もうこれ以上出てきません!というところまでやりたいと思っています。
今の時代はメジャー契約はしていなくても、自分で音楽を作りSNSや配信を利用して簡単に全世界に楽曲をリリース出来るようになりました。どんなミュージシャンにも平等に機会が与えらていてとても良い時代だと思います。
しばらくお客さんやミュージシャン仲間に会えないのは寂しい限りですが、クリエイティブな活動はライブと同様にとても大切なことだと思っています。今はその時期なのだと思います。

soulsin-gさんからのメッセージ


最後にファンの皆さんや函館の皆さんへメッセージをいただきました。
ぜひ函館の皆さんへメッセージを送らせて頂きます。
コロナの蔓延により多くの市民の方々、そして多様な業態の企業やお店が大変辛い想いをされていると思います。
そしてこの状況は残念ながらまだ続きそうです。何とかこの時期を乗り越えられるように歯を食いしばり市民が協力するときだと思います。
「Washi soul」は世界的なギタリストであるKENJIさんにサポート頂き1年間を費やして完成したアルバムです。とてもクオリティの高いアルバムになったと思っています。
東京在住ピアニスト吉野ユウヤさん、そして函館のベーシスト小野太輝さんにも参加してもらっています。
このアルバムを手にして頂くことで、売り上げはその購入した店舗に全額寄付となります。ぜひ各店舗へのご支援をお願い致します。そして家に帰って「Washi soul」を聴いてください。
人生を見つめた歌、元気をくれる歌、ラブソング、サウンド的にはFUNK、R&B、POP、バラードと盛りだくさんです。
最後に、このようなインタビューを企画して頂いた音楽の街はこだて実行委員会様、深く感謝を申し上げます。
コロナの一日も早い終息を祈って


soulsin-g
関連リンク
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函館在住シンガーソングライター ソウルシンジ soulsin-g